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2017年 12月 15日

西岡力先生、髙橋史朗先生、山岡鉄秀氏が講演

ニューヨーク歴史問題研究会は8月24日、8月例会である第60回例会を開催した。今回は西岡力・麗澤大学客員教授、髙橋史郎・明星大学特別教授、山岡鉄秀・モラロジー研究所研究員の3講師を招き、それぞれ異なったテーマで講演が行われた。今号では西岡氏の講演を紹介し、髙橋氏と山岡氏の講演は次回(9月23日号掲載)で紹介する。

今回の講演を行った3講師。(左から)西岡力氏、髙橋史朗氏、山岡鉄秀氏=8月24日、ニューヨーク

今回の講演を行った3講師。(左から)西岡力氏、髙橋史朗氏、山岡鉄秀氏=8月24日、ニューヨーク

 

世界に広まったウソと戦いたい

西岡力・麗澤大学客員教授「慰安婦問題とは何か」

講演する西岡力氏=同

講演する西岡力氏=同

 

トップバッターを務めた西岡氏のテーマは「慰安婦問題とは何か」。『現代コリア』の編集長だった西岡氏は、“慰安婦問題が始まる”1991年以前から「何かおかしなことが起きている」と感じたという。91年8月、朝日新聞に金学順さん(故人)が元慰安婦として初めて名乗り出たという、植村隆記者が書いた記事が掲載された。その以前から同紙では吉田清治氏の「慰安婦を強制連行した」という証言を報道していたため、日本では「女子挺身(ていしん)隊という制度を使って、日本軍が朝鮮半島で強制連行した」ということを、ほぼ信じられていたと西岡氏は述べた。

70〜80年代に韓国に留学していた西岡氏は、吉田氏の著作を読み、自分が韓国で当時聞いていたものと余りにもかけ離れていると思ったが、金さんという証人が出てきたことで信じるようになった。しかし、違和感が拭いきれず、金さんの証言を91年に暮れに読んでみたところ、愕然(がくぜん)としたいう。そこには「母親にキーセン(身分で性的な搾取を受けていた人)の検番に売られた」と書かれていたためで、性を売ることが前提であった人が慰安婦になることと、強制連行された女子挺身隊が慰安婦にされたということは全く違うと強調した。しかし、“日本中”が後者だと信じていたという。

慰安婦問題に関しては「腹が立つことが多い」と語る西岡氏は、外務省へも取材。「韓国の盧泰愚大統領に8回も謝らされた宮沢総理」に関する同省の回答について触れ、国際社会では自己主張しないと非を認めたことになり、その上、謝ってしまったら、相手は外交的に使うと強調した。

ここまでが“第1期”で、“第2期”は96年からだという。この当時、日本の中学校の教科書全てに「慰安婦の強制連行」が掲載。そこで現首相の安倍晋三氏が事務局長を務める自民党内の議員連盟ができ、勉強会が開かれた。そうした動きもあり、西岡氏は今度は「ほぼ半分の日本人に“強制連行はなかった”と信じさせることができた」と語った。

もう一方の動きとして92年に日本の弁護士の戸塚悦朗氏が国連人権委員会に慰安婦問題を持ち込んだことを挙げた。同氏は慰安婦のことを「sex slave(性奴隷)」と定義して発表。それに対し、日本政府は事実に基づく反論をしなかった。1回だけ反論文書を作成したものの、取り下げてしまったという。「反論をしないとウソがウソを呼ぶ」流れは米国に及び、日系人マイク・ホンダ議員を動かし、2007年には「慰安婦に対する日本政府の謝罪を求める」下院決議がされた。

この流れは韓国にも飛び火したという。11年、韓国の憲法裁判所が「請求権が残っているのに韓国政府が日本と外交交渉しないのは違憲」と判決を下した。そこから“第4期”が始まり、日韓の外交問題として慰安婦問題が再燃した。その年に慰安婦像も建ったという。その判決文を検証した西岡氏は「反論しなかった結果、国際社会にウソが広がって、そのウソが韓国の憲法裁判所の判決となった。そしてもう一度、外交問題となってしまったというのが慰安婦問題」と述べた。

昨年「歴史認識問題研究会」を作った西岡氏は、「慰安婦という存在はあったが、1991年までは『慰安婦問題』はなかった」と強調した。こうした歴史認識問題の発生は「日本国内の反日団体が誤報をする」→「それを中国や韓国が外交に利用する」→「日本の外務省は反論せず謝罪してしまう」→「そのウソが国際社会に拡散する」と4段階を経ると説明し、日本人に「内政干渉だ」と言い切れる勇気と覚悟があるかどうかということが「歴史認識問題」であり、それを研究しているのだという。「人生をかけて、祖国のために、日本の先祖の名誉を守るために世界に広まったウソと戦いたい」と語り、聴衆に「一緒に戦っていければ」と締めくくると会場は大きな拍手に包まれた。

(2016年9月9日号掲載)

【NY歴史問題研究会】第60回例会(8月例会)-その2 に続く

 

(過去記事はこちらでまとめてご覧になれます)


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