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2017年 06月 24日

練習中に何か進歩が見られたらたくさん褒めて

バイオリンレッスン成功の秘訣〜第13回〜

 

 

毎週、レッスンをしていると時々、生徒達の進歩がなかなか感じられないことがあるのですが、数カ月前をふり返ってみると、とても大きく成長したことに気付くことがあります。

4カ月前、バイオリンを何とか自力で構えられるようになったものの弓はまだ正しく持つことができなかったお子さんが、今では音階が弾けるようになり、初めての曲まで覚え始めています。

日々、お家で練習を見ているお父さん・お母さんなどの保護者の方から見れば、週1回しか会っていない先生と比べ、お子さんの進歩はさらにカタツムリペースに感じられることでしょう。それでも毎日、少しずつ練習を繰り返していることによって一歩一歩、着々と前へ進んでいるのです。

習得に時間のかかるバイオリンに効果的なのは、すごく小さな進歩や成果を盛大に褒めてあげることです。

例えば、前回のレッスンでは曲を演奏している間に楽器がずるずる下に傾いてしまうことを先生に指摘・注意されたお子さんが、1週間の家での練習の後、前回よりも50%良く、楽器が下を向かないよう気をつけられたら大成功。「わーっ! この間よりずいぶん楽器をちゃんと構えられるようになってきたねー!」と思いっきり褒めてあげます。もちろん、50%の改善が見られたからといって練習は終わりではありません。更に残りの半分の改善を目指し、新たな1週間の練習を応援します。

でも、このような小さな進歩を積み重ねていくことが大事です。『ちりも積もれば山となる』という諺がありますが正にそのとおりで、目標の半分しか達成できなくても、このような小さな進歩を積み重ねていけば大きな成功と自信につながります。

中途半端にたくさんの楽曲を短期間に次々にこなしていっても、基礎的な細かいテクニックや音程が未達成に終わってしまいます。そして、いつか高レベルの曲に挑戦した時にうまく弾けない部分がたくさん見つかり、基礎的な姿勢、弓の持ち方、楽器の構え方などをやり直さなければいけなくなってしまいます。

バイオリンを含め、音楽やスポーツなど何事も『量より質』です。練習する時にただただ、曲を10回通して弾いたら終わり!ではなく、難しい部分を、メトロノームを使ってゆっくり丁寧に、先生に教わったとおり5回練習して、最後に1回全体を通して弾いてみる方が確実に進歩します。

子どもが「早くこれをやりたい!」とか、「すぐできなければ飽きてしまう」と感じることは自然なことです。でも、曲をたくさんこなしていくことだけがバイオリンレッスンの目標ではありません。1曲1曲を丁寧に習得することによってより確実に上達し、小さなお子さんでも自分がどれだけうまく弾けるようになったか、自覚も出てきます。確実な成果を上げるためには、どんなに細かく小さなことでも、お子さんの練習中に何か進歩が見られたら、たくさん褒めてあげましょう!
(福田千尋バイオリン教室主宰)

福田千尋

【執筆者】ふくだ・ちひろ 福田千尋バイオリン教室主宰。東京芸大、ジュリアード音楽院を経て、ニューヨーク日系人会音楽コンクール優勝。メトロポリタンオペラなどでビオラ奏者として演奏活動の傍ら、2005年よりニューヨーク市内、ニュージャージー等の教育機関でバイオリンの指導を続けている。
【ウェブ】www.chihirofukuda.com/

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