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2017年 05月 22日

ブランド付加価値高める展開

他社にない日本の繊維マーケットでの強さ

IMG_6720今年で創立150周年となる伊藤忠商事。その米国子会社となる伊藤忠インターナショナル・インク100%出資による「伊藤忠プロミネントUSA LLC」の会長兼CEO・玉巻裕章氏にお話を伺った。
―御社の事業内容とは。
玉巻氏 伊藤忠プロミネントUSALLCは、伊藤忠インターナショナルの繊維部門が一つの会社として独立したような立場にあり、繊維関係のいわゆるトレード、輸出入、売買、といった全ての業務を行っております。伊藤忠インターナショナル・インクでは、現在、繊維関係の取引は扱っておりませんので、実質的には弊社が米国における伊藤忠の繊維部門のような働きをしているということになります。
具体的には、日本またはアジアの繊維製品や原材料等の米国への輸入事業を行うとともに、米国発のファッションブランドやテキスタイルに関連したビジネスを日本やアジアへ展開するというのが弊社のビジネスの大きな柱です。もともと、我々の祖業は繊維産業の川上、つまり、原料となる糸や織物、そして繊維製品を取り扱うことであり、実際の収益面でも一番大きな割合を占めています。メンズスーツやシャツ、婦人服、ブランケットといった中国を中心とするアジアからの製品の輸入が弊社のビジネスの7割くらいを占めております。しかし、ここ20年ほどで、さらに付加価値の高い商品の取り扱いが増えており、今ではもう一歩進んだファッションビジネスとしてブランドビジネス自体にも取り組むようになりました。
―米国アパレル業界における日本企業のもつ強みとは。
弊社では糸綿のような繊維製品の原料を仕入れることから行っておりますが、日本の繊維製品はとても高い品質を誇り、優れた先端技術を持っているため、世界的に見て、“安くはないが、高品質である”という良いイメージがあります。また、日本の繊維業界がアジアに生産拠点を持っていることも強みの一つです。多くの企業がものづくりの足場、プラットフォームを中国や東南アジアにシフトしている中で、弊社もアジアに非常に強いプラットフォームを持っています。もの自体はアジア、中国で作っていても、その商品開発から品質、納期、管理などを日本の商社である弊社で行うことで、クライアントに安心感を与えることができていると思います。この業界はいわゆる輸入業者というものがものすごく多くあるのですが、そのような戦いの中で、我々はアジア生産プラットフォームと日本的な細やかな納期管理、品質管理を通してサプライチェーンを構築し、それを顧客の皆様に提供できる、という強みがあると思います。
―ブランドビジネスにおける御 社の競合他社に対する差別化とは。
我々は、繊維製品の取引の他にも日本に米国のブランドを紹介するブランドビジネスも行っておりますが、最近ではブランドを買収することも増えてきました。その際、競合他社と比べて強みとなるのは、やはり、日本の繊維マーケットでの強さだと思いますね。商社の中でも、繊維産業における伊藤忠商事の総合力は長年にわたりその強さを維持していると自負しております。ブランドに関しては現在繊維カンパニーで約150ブランドを取り扱っており、これも他社を圧倒的に引き離す多さです。そういったノウハウの蓄積があるので、欧米のブランドがこれからグローバルに展開しようとした時に、日本にしっかりとした土壌のある弊社を選んでいただける。また、弊社では日本だけでなく、中国や韓国、台湾、シンガポールといったアジア展開まで拡大することもできます。例えば、2年前に買収したレスポートサックも我々が買収するまで中国には出店して なかったのですが、今では日本のみならず幅広いアジア展開ができています。我々の買収というのは、他社と違い、今の状況をベースにしながらさらにそのブランドの付加価値を高めることです。付加価値という点では、フィラやコンバースといった靴だけのブランドを、Tシャツやポロシャツといったアパレルまで領域を広げ、発展させることもできます。弊社ではこれまでの繊維業界での経験知識を生かしたこのような“ブランドのライフスタイル化”もできるということも強みですね。
―今後の会社の展望とは。
伊藤忠プロミネントUSA LLCでは、製品のインポートビジネスの伸びがよく、過去5年間、売り上げも伸び続けていたのですが、ここにきてアメリカの消費がスローダウンしてきています。これをなんとか、今申し上げたような我々の強みを生かしたブランドを絡めた事業を積極的に進めていくことでプラスにもっていければと思っております。リスクも多いが、チャンスも多いニューヨークという街で色々なことにチャレンジしながら結果を出していければと思っております。

たままき ひろあき 大阪市生まれ。大阪外国語大学フランス語学科(現大阪大学外国語学部)卒。1980年伊藤忠商事(株)入社、繊維部門織物貿易部短繊維織物課配属。86〜93年New York駐在、95〜00年香港駐在を経て05年より2度目のNY駐在と現在に至る。趣味:上方落語鑑賞、高校、大学を通じてラグビー部所属、現在は週2回のジムでのトレーニングとその後の日本酒とワインが楽しみ。
(「WEEKLY Biz」2008年8月1日号掲載)


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